さよならの代わりに


実はこれについて書くのはちょっと反則だったりする。読んだのがもう、2年近く前だから。

それでもここに書いておきたかった作品。他に貫井徳郎の本には面白いものがいっぱいある。なので、この作品が一番面白いとは言いません。でも、どうしてもこの作品に関しては語りたいと思わせる何かがある。

例えば、映画。よく「この映画は最後のシーンを見せたい為に撮ったのではないか?」というような会話をよく聞くが、この作品はちょっと近いものを持っている。

内容に関しては触れないが、この作品に関しては、ハードカバー版がおすすめ!何がって、この装丁。ちゃんとこの写真には意味があるのですよ。最後まで読んで、最後のセリフを噛み締めてからこのカバーを見て下さい。多分、僕が何を言いたかったかわかるはず。

もう一度言うが、この作品は貫井徳郎作品で最高傑作とは言わない。なので、貫井作品初心者は別のものから読むことを薦めます。(世間一般では「慟哭」だと言うが、僕は個人的に「迷宮遡行」をお薦めする)